昨日の散歩で「町内会費納めとるだけで、防犯灯以外なにもイイことがない」との旨のお言葉を頂戴しました。ありがたいことです。町内会のやっていることが「およそ」わかったうえで、唯一の「還元」「利益」とでも言えば良いのか「防犯灯」があったことを、大変うれしく思いました。
さて、その防犯灯、先だっては「ここのはいらんから取り払ってくれ」との旨のご発言があってから20日もたってないと思うのですが、同じお方のご発言と考えてよいのかどうか、不思議でありました。
＜町内会費の行方＞
爺が所属する町内会の単年度予算はおよそ100万円です。そのうち30万円ほどが防犯灯電気代、慶弔費など義務的経費です。30万円が、出ていくお金（関連団体、上部団体などなど）、残り40万円が一時的支出とか事業支出というおよその内訳です。
なので、出した金額と同等以上に「還元」がある町内会員は身内に不幸でもない限り存在しないというのが一般的なものではないのかと思います。別の方からも「町内会のメリットって何ですか」と問われたこともありますし、「損得」「利害」を目に見えるようにする努力が町内会執行部にもある程度求められるのだろうと思います。
＜ゴミ普通に出せてるでしょう。回覧板もまわって市広報も配布してるけど＞
日常当たり前のことにもある種のコストはかかっています。ゴミステーション（GS）の維持管理もそうです。指定袋に入れて自宅からGSに持っていきさえすれば、家庭ごみは片付くのですが、それをどう考えているのか尋ねてみたいですネ。
回覧板も維持されてますし、市の広報誌も町内会が仕分けしブロック長、班長を通じて各家庭に届いています。これを個人の負担で区役所まで取りに行って、となると結構なコスト、面倒だと思うのですがどうでしょう。
隣近所との境界や土地の使い方をめぐって、イロイロご相談もあったのですが、それは別段町内会に仰っていただかなくても結構ですけど、と言いたくなります。個人の頭の中にある「いいこと」というのがどういう具体的なものなのかを想像するのは難しいことですが、町内会が生活に役立ってない（防犯灯を除き）、ということでもないと思うのです。
＜外国人とのトラブルが起こっても知らんぞ！＞
昨日の記事にも書きましたが、外国のかたが住まわれる例が増えています。ゴミ出しにはじまり、生活習慣の違いにもよりトラブルになりがちな案件です。そういうことを未然に防ぐよう町内会は、資料を集めたり、班長さん隣近所、語学、生活物資でお手助けいただけるかた、などなどのご協力をいただいて平穏な生活を維持し、ミスコミュニケーション関係でトラブルがないよう時間を割いているんですけど、この方の周囲に外国の人が引っ越してきても「知らん！」ということに…できないでしょう…。
ことほどさように、「直接」の利益が目に見えにくい町内会の活動なんですけど、ご理解を何とかいただけるよう、頭を下げてご協力をお願いするという役員の姿、想像いただきたいな～とも念願する爺です。とりわけ、最近引っ越してきたとか、班長すら経験していない、というならともかく、長年この土地に住まわれ、ある種の役員の苦労もご存じであろうに、と思うほどに、腹立たしいことなのでもあります。
＜一番割を食っているのは役員かも＞
で、結局のところ一番割を食っているのは役員だと思う今日この頃です。自身の時間を削り町内のなにがしかの作業を負担しているわけです。爺の町内会は役員にその種の手当を支出してない状態です。会長の電話代も支出しておりませぬ。
次期会長を選ぶことができない現実は、これまでのスタイルが一定の行き詰まり状態であることを示しているとも見えます。役員が自信をもって職務に励むことができるよう、個人負担は極力軽減し、合理的な運営ができる土台づくりが求められているのだな～と感じます。地域コミュニティ崩壊の危機、というのが役員をやっていて感じることです。
あなたまかせ、はんたいいっぱい、けちつけじょうず、せきにんかいひ、などと町内全体がならないよう、ある意味踏ん張り時でもあるのかと…。
＜追記：特別町内会費ほか＞
結局、自己負担が多いか少ないか、ということみたいなんですよね。でも、ちょっと待って、町内会費は全収入の6割程度だ、ということを知ってほしいのです。
自治振興報奨金、資源回収、共同募金戻り金などのほか、事業所が負担する特別町内会費などをあわせ約４割が事業収入とか役員の頭の下げ具合によって確保されているわけです。爺にイロイロ仰っていただいたかたのなかには、必要額全体を一般の町内会費が賄っていると思われている節があるのですが、現実には6割程度なのだと知っていただきたい、のでもあります。
一番得しようと思ったら、町内会を退会し、ゴミ出しは権利だからと必要な負担もしない、防犯灯は勝手についているから知らん、町内会の世話にならん、ということになりかねません。これって、地域コミュニティのある種の崩壊に直結するかもという状態でありまする…ええ…。
