西大寺の爺、町内・会を書く。

町内会、自治会の悩み多き日々。地域コミュニティ崩壊の瀬戸際。岡山市東区西大寺。saidaiji+jijih

宗教:今後の町内会と信仰、伝統行事のかかわりは…。

まず組織関係を簡単に説明しますね。

岡山市には、「岡山市町内会名簿」というものがあります。ここに掲載されることにより、町内会としての様々な「利益」をうけることになります。

掲載されているのは、いわゆる町内会としての単位町内会、連合町内会組織として、原則、学区連合町内会(小学校区)、岡山市連合町内会の3種類です。学区統合による旧学区が「地区連合町内会」として特例的に学区連合町内会と同じようなものとして認められている例も北区内にありますが、今回のトピックには関係ありませんので省略します。

日常的には、単位町内会と学区連合町内会(小学校区)がある程度に理解すれば今回の話題にはOKかと思います。ちなみに、中学校区、東区などの連合町内会があるのかどうか爺は知りません。

非公認の地区連合町内会が西大寺学区連合町内会域に3つあります。市の方針などもあってそれぞれが活動してしたものが統合され、現状の西大寺学区連合町内会になった経過があるのかと想像します。

その非公認の地区連合町内会が、単位町内会と学区連合町内会の間に位置付けられており、ある意味ややこしいと言わなければなりません。

この非公認の地区連合町内会の会議は単位町内会の代表者となっています。同地区連合町内会と地域が重なる形でとある神社の保存会があります。氏子が保存会に所属し活動するのは普通のことですが、その保存会には、同地区内の単位町内会長になったら保存会会員になるという、どうも今どきどうなんだろう、というような定めがあるようです。

これでは、その神社と同じ宗教的方向を共有してないと、単位町内会の代表は務まらないというようなことにも受け取られかねません。他の宗教を信じている町内会長となれば、信仰の自由を阻害されたとも言えますし、他の信仰をもつものは町内会長になれないまたはなりにくいという具合に見えてきます。


爺が所属する町内には、さまざまな信仰をもつ町内会員が存在します。役員として考えるのは、会員の信仰・宗教の自由を守りたい、ということです。たまたま同じ地域に住んだからと言って、宗教がひとつになるはずはありません。それぞれの違いを認めつつ、許容できる範囲でおつきあいする、相手の信仰を尊重する、という態度がお互い大切になっています。

非公認の地区連合町内会代表者は、前年度末限りで出身単位町内会の代表者を退いたことにより、自動的に空席になっています。4月の会議では同代表者は決まらなかった、と伝え聞いています。

5月の会議で円満に決まるのかどうか注視しています。単位町内会を代表する見識あるみなさんが参集されることでしょうから、これまで、あいまいにしてきた神社と町内会の関係を思い切って交通整理し、憲法にうたわれることに齟齬がないようしていただけるのを期待しています。

<地縁以外の条件をくわえると「町内会」とは言えない>

岡山市町内会ハンドブック」があります。町内会活動の「バイブル」のような存在です。それによると「町内会とは」と見出しを付けた個所で “…(略)…区域に住所を有すること以外に加入条件が必要だったり、(略)活動の目的が限定されている団体は「地縁による団体とは言えません” として、町内会の性格を明らかにしています。

単位町内会の会長になったらとある神社の保存会会員になる、ということとのあいだには曰く説明しにくい矛盾があるように見えます。「非公認」だから市の説明に縛られない、との弁があるとするなら、「非公認だから参加しなくても問題ないのでは」との抗弁が発生することも予測されます。もちろん、それによる「不利益」は市との関係で無いだろうという予想もありそうです。

「宗教」的要素もあれば、「行事」的要素もあって、境目は微妙です。同じ信仰をお持ちの複数のかたにお尋ねすると、微妙に境目が異なる、というのも経験しています。ここは、よく話し合い、相手の存在を認めつつ、落ち着きどころ、わかりやすい説明を見つける、ということになるのではないでしょうか。

爺とて、行事的要素の部分をつぶそうと考えているわけではありません。宗教的要素を町内会行事にもちこむわけにはいきにくいということをふまえ、保存会には知恵を絞っていただきたいと思います。