西大寺の爺、町内・会を書く。

町内会、自治会の悩み多き日々。地域コミュニティ崩壊の瀬戸際。岡山市東区西大寺。saidaiji+jijih

区役所往復と夕方の区役所から拙宅来訪。通ってほしくない道路、の立ち位置。

午前、区役所に行きました。道路の通行というのをどう考えればよいのかという、理解の一助として問題の道路は法的にどういう位置づけなのか、それがどういう通行を想定しているのか、などということをご教示賜るためです。

場所の説明、経過の説明で午前は終わり、本日中に分かった限りでご返答いただくことにし、帰宅しました。午後4時をどれくらい回った時間でしょうか、お二人の市職員が爺宅をお訪ねくださり、ご説明をいただきました。

<通ってほしくない、という土地所有者の状況>

現在、俎上にあるのは、建築基準法42条2項に該当する道路です。
市道なんですが、幅が狭い。結果、近隣者が土地を出し合って車が通れる程度になっている。その部分は個人所有地なのだが、よそからの四輪などが通るのをやめてほしい、というご希望です。土地は同じものが二つとありませんので、所有者の権利はそれなりに大切にされるべきです。一方、現に公道を前提として車が往来していて、一見して個人所有の土地がそこにあるかわからない状態で、「通ってほしくない」「町内会何とかしてほしい」といわれても、動きようがありません。
そのうえ、土地所有者がおっしゃるには、A、B、C宅は問題なく、それ以外のあれこれはNG、という選別型のご意見なので、お聞きしていても行き先が見えない状態です。

<役所の立ち位置は>

建築基準法が「道路」「みなし道路」というのと、道交法など「交通」からいうそれとは異なるという、法の境目というか、ものすごく面倒を感じた本日です。あわせて、今回の件に関し、役所の仕事の区切りは矛盾、困りごとには対応してないというのを目の当たりにしたのでした。

道路維持管理の立場から言えることは、事実関係の開示だけみたいです。それの説明を受けても、結果なんら見通しを得られない、というのが本日の爺の感想です。
道路そのもののように使われている個人所有の土地に固定資産税がどうなっているかは、他人には明かせない個人情報なのだそうです。爺から見ると、道路と私有地の関係をみるとき大切な「指標」のように見えるのですがね。
交通関係の役所によると、民事不介入の大原則、個人所有の土地をふくむ道路、現に通行があるとして、「通るな」の意思表示として急にポールなどを立てたりして事故でも起こったらイロイロ検討することは増えるのではないか、というニュアンスでした。爺が理解するのに、ポール設置した人も「無責」ではなさそうだな、という感じです。もちろん、裁判以前の和解とか民事裁判とか場面を考えなければいけませんが…。

現に通行がある建築基準法42-2道路で、四輪で通れば片方の轍が私有地を踏まざるを得ない時の相談、どこにすればいいの、という現場の悩みに直接答えてくれそうな示唆は本日得ることができませんでした。

こういう時、なんで町内会がこうまで…と思ったりもします。私有地の権利を主張し守りたいなら、自分でやって、とも言いたくなります。

<土地所有者>

爺は、土地所有者が車など通ってほしくないのだったら、自分でそれなりの措置をすればよいのに、とも思います。それにかけるコストと得られる利益を天秤にかけ、判断してみたら~と。いわゆる民事のことではないか、という感想です。
通行権というか「公法」的権利と土地の「所有権」の衝突を含め、主張を通されたら良いのに、と思わざるを得ません。
実際、四輪車が通る道、境目もわからないまま片輪が私有地を踏んでいるという状態、これを運転手が意識するか、という現実も考えていただきたいな、と思います。

<土地の価値>

いっそのこと、現に道路として使われている私有地を市に寄付し、その部分の固定資産税を減免してもらった方が、長い目で見ると得策ではないかとも思います。

車が自由に通れないような土地やそこにある建物の価値は芳しくないでしょうね。それを、自身の所有する土地の権利を理由に主張しているということは、隣接する自身の所有地の価値をも下げていると見えなくもありません。この際、車が通れる道路があって、誰かが通ると「通ってほしくない」といわれる土地と、そうでない土地の「価値」を冷静に秤にかけ、考えてもらいたいとも思うのです。

すでに車が通っている「道路」を通れないようにすると、なおのこと「価値」は下がるでしょうね。そういった評判自体が地域の価値の低下にもつながるかもかもしれません。一方、静かな地域、車がブンブン通り抜けしない安心な地域、などというのもあるわけですから、どちらに足をかけて考えるのか…よい機会とも言えそうです。

町内会は、この状況で何かを決めるとか、どうこうしろ、という立場では現状ありません。「権利主体となれない任意団体」が町内会です。

望めることなら、土地所有者におおらかな気持ちで、四輪車などが通行している現実を受け入れてほしいと思うのです。そのうえで、交通安全とかいうことであれば役所が考えることはあるでしょう、あわせて、個人所有土地を寄付するというご発想にでも立っていただければ、土地所有者の節税につながり、市としても受け入れ可能な方向が見えそう、などと妄想する爺でした。