西大寺の爺、町内・会を書く。

町内会、自治会の悩み多き日々。地域コミュニティ崩壊の瀬戸際。岡山市東区西大寺。saidaiji+jijih

神社:土地約90坪は、法務局登記「総持」、市役所「財産区」と整理されていた。

<前説>

saidaiji.hatenablog.jp
地域にある神社のことを調べています。町内会と神社の関係がどうなるのか、権利関係が公的にどう処理されているのかモノゴトの出発点になると考えたからです。

実際にはウワモノ(建築物、神社)が課題なのですが、土地のことから整理を進めたいと思います。以下の各記述で「A」は「Y村大字A」「岡山市東区西大寺A」などのことです(Aの範囲については、若干齟齬が生じる可能性がありますが、説明簡略化のためご了承ください)。

司法書士のご協力をいただいた結果>

本日午前、該当の土地がどういう変遷をたどったのかお調べいただいた結果を近くの司法書士にお知らせいただきました。
以下は「旧土地台帳」の写しを司法書士からいただいて、爺が見てわかったことです。

  • 住所は、A字葉坐二百五番(現在のA205と同じ)
  • 旧土地台帳への記帳初年は不詳
  • 「明治31年法改正により増徴地租」「大字A総持」との旨の記載
  • 1899年(M32年)3月に名義が「A御瓶荒神社」に変更
  • 1908年(M41年)2月に名義が「大字A総持」に変更
  • 1931年(S6年)、1936年(S11年)に土地面積に関する訂正記録

ーーー以上のようなことでした。
土地自体が、一時期神社そのものの所有になっていた経過があったのは初見です。法務局の記録ですので、間違いはないものと思います。

<「財産区」となっていた区役所の資料>

昨日午前、区役所2階・地域振興課に行きお尋ねしたら、神社がある土地は「財産区」という整理がされていました。一昨日「法務局」で「〇〇総持」と表示があり、すると地域のモノか…という理解に傾いていた爺ですが、言葉が異なれば意味合いも異なるだろうということで、ネットで調べてみたりしました。

前後して、区役所3階で、別件「総持」に関係する事業に携わった職員にお話を伺うことができました。施設の一部改修事業ということでしたが、役所負担ではなく地域(=町内・町内会)の負担で行われたのではないか、ということでした。

法務局の所有区分が「総持」となると、何かを考えるとき面倒とのことは役所だけでなく建設、不動産などに関係する方々も同様の理解みたいです。

財産区のあつかい>

午後、区役所から電話があり、該当する財産区の資料が出てきたので閲覧させるとのことでした。監事のふうさんに一緒に行ってもらい、説明を受け多少の質問後、帰宅しました。

次のようなお話でした。役所の公式見解というよりは、応対した職員のこれまでの知見に基づく発言、ということです。

  1. 1889年(M22年)、町村制が敷かれた。以前の通称「A村」は、その時点で官制基礎自治体の「Y村」の「大字A」になった。
  2. 1889年当時、旧A村で共同所有・管理などしていた水路・道路などはY村の公地(官地)になった。
  3. しかし、その扱いを受けず、「A総持」となり、その後「A財産区」などとして切り離された土地などがある。神社などがその例になる。
  4. 財産区」には、1889年以前かどうかで新・旧の別があるが、A財産区は旧財産区の扱いになる。
  5. A財産区にたいする権利義務が発生するのは、現在の住民である。成人であるかどうかの区別を問わない。
  6. したがって、1889年(町村制施行)、1947年(財産区名称が法律規定)、1954年(地方自治法改正)、ほか行政区の合併時期などに居住していたかどうかなどの区別はない。
  7. 財産区の対象は、現在地番(A205)の土地約90坪である。建物は登記されていない。
  8. 一般論として財産区で何かを決めるとしたら、財産区議会等の公的機関が設置されていればそのように、ない場合は、住民同意と基礎自治体の裁決が必要である。
  9. 該当地域内の未成年を含むすべての住民総意を示したり代理する組織は公的には無い、とすれば、関係町内会の同意(町内会長のハンコ)が住民総意を形式的に代理するということになるだろう。

ーーーなどという「ヒラバ」のお話の概要でした。具体的な課題が持ち上がってからでないと、役所は正式な見解とか裁決を下すことは無さそうだと思いました。今回は、あくまで「土地」のお話であります。神社を現す「建物」のことではありませんので念のため…。

(1)「財産区」の財産は公有財産にあたるため課税されない、(2)「〇〇総持」は課税対象だが具体的な請求先が特定されないので課税できない、とのふたつの「話」が役所(法務局、区役所複数部署)で聞かれました。